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2005年12月 6日 (火)

国家の品格

(藤原正彦著、新潮新書)

 講演記録を元に筆を加えたとのことですが、筆を加えてこれだったらその場ではなんて言ってたんだ・・・と思うほど書き始めがすごく感じられ、よく売り出す気になったものだと変な意味で感心してましたが、読み終わればそこら辺の雑さはあまり気になりませんでした。
 もう、自分が普段思ってたり感じてたりすることがそのまま書いてありました。
 細かいエピソードとかが正しいかどうかはわかりませんが、筆者の意見にほぼ賛成です。
 すべての先進国で社会の荒廃が進んでいる、自由平等民主主義を疑う、武士道精神の復活、家族愛・郷土愛・祖国愛・人類愛、読書・国語・数学の大切さ、美しい風景と情緒、などなど。
 こういう日本人にとって当たり前のことが本になって「いいこと言っている」と感心するようになるほど現在は酷いという側面もあるのですが。

 この本を読んで思い出した。
 学生時代、研究室のある先輩が「どんなに英語ができても普段挨拶しない奴は外国に行っても挨拶なんかできやしない」という意味のことを叫んでいました。
 この本の著者も同じようなことを言っています。みんな痛い人を見た経験があるのだな、と思った次第です。

 まあ、人心の荒廃、学力低下、政府の怠慢、政治家の質の低下などなど挙げればきりがないですが、そろそろ考えた方が良さそうですね。
 上司の上司が「この国の政府は国民を売るからなあ」とのたまっているのをよく聞きますが、まことに悲嘆すべきことです。

 買って読むほどの本かと言われると辛いところはあるのですが、私は読んで面白かったと申しておきましょう。

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