雍正帝ってご存知ですか?
特許ニュースという雑誌(?)があって、そこに時々随筆が書かれています。この随筆がなかなか興味深い視点で書かれているものが多くいつも楽しみにしているのですが、今回は東京子という人が書いた「電子メールと雍正帝」という随筆に、まさにそのとおりだなあと思ったので紹介してみます。
雍正帝は清朝の第四代皇帝ですが、まじめで有名な皇帝です。宮崎市定氏が中公文庫で「雍正帝」というのを出していますので、それが一番理解しやすいかと思います。
雍正帝は、何人いたかはしりませんが高級・中級官僚からの意見書(仕事の報告書以外のもので、しかも義務です!)を全部自分でチェックして、しかも赤字で訂正して全部送り返したというのですから、ある意味正気ではありません。一日中文章チェックを行っていたというのですから、雍正帝以外の人がこれをやっていたら気が狂うかもしれません。
さて、東京子さんは雍正帝と現在の電子メールで、組織のトップで社員・部下からの情報をなんでもかんでも自分に連絡を入れさせたがる人を並べていました。なるほど似ています。
ただ、東京子さんも述べられていますが「情報は多いならば多いほどよいとはいえない」のです。情報の海に溺れてしまう人もいるでしょう。なんでもかんでも自分が把握していないと安心できないという心理はわかりますけどね。
社内メールと雍正帝の類似点に着目した東京子さん、さすがです。一般向けのものでないのが残念かも。
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