「消された王権・物部氏の謎」
~オニの系譜から解く古代史~
(関裕二著、PHP文庫)
一般の歴史では、物部氏は蘇我氏との争いの果てに滅んだことになっています。
では物部氏は全く無くなったのか。
そうではない、シコ、モノ(鬼)と呼ばれていたものからオニと呼ばれるものになったのだと。
称徳天皇、道鏡、天武天皇、役小角、橘諸兄、玄昉、吉備真備、聖武天皇、行基。この鬼達の本当の願いとは何だったのか。
そして天皇家はなぜこのような永きに渡って存在しているのか。
古代から続く日本の風土に基づく歴史が、今の日本の宗教観にも現れている。
筆者は言う:
このような穏やかな宗教観が、今日につづく日本人の”あいまいさ”につながっているとするならば、むしろ我々はこれを誇りとすべきであろう。民族紛争、宗教戦争に彩られてきたこの世界の歴史に鑑み、これからの地球を思うとき、この”あいまいな発想”こそ、最も求められてくる宝物思われるからである。
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