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2006年5月11日 (木)

「大化の改新の謎」

~闇に葬られた衝撃の真相~

(関裕二著、PHP文庫)

 大化の改新というと、中大兄皇子と中臣鎌足が専横を振るう蘇我入鹿を成敗し、古代の行政改革を進める魁となった事件と、一般には考えられている。
 しかし、実際には違うのではないか、というのが著者の意見である。
 聖徳太子が導入しようとした律令制度は、蘇我系政権下で実施されようとしたが、それを潰したのが中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足(実は百済王・豊璋)の組であった。壬申の乱で一旦は蘇我系の天武天皇の政権で行政改革が進められたが、天武天皇崩御後、持統天皇(天武の娘)と藤原不比等(鎌足=豊璋の子)の組が改革を骨抜きにしてしまった。律令制度は欠陥だらけの法制となり、この後、藤原氏は権力を利用して土地を私有する(荘園)こととなる。
 中世、武士が勃興し、源頼朝が鎌倉政権を作ってやっと、藤原氏が国家を私する時代が終わることになる。

 乙巳の変とは、改革ではなく改革つぶしだった。
 この視点は新しい。
 なんだか、現代の相にも似ている。
 それもそのはず、歴史はつながっているからである。

 特にこのシリーズが気に入っているのは、単に古代の謎解きだけではなく、各章の最初に書かれているコラムが秀逸だからである。
 いくつか挙げる。まず、明治維新について書かれたくだり:

 極論すれば、明治維新は理想に燃えた若者たちの夢を食い尽くし、現実を泳ぎ回るのに巧みな小人物たちだけが残り、彼らが浅知恵で急ごしらえした改革事業ということができる。その結果、多くの弊害を後世に残してしまったとはいえないだろうか。派閥がものをいい、官僚がのさばる社会が完成した。(第一章)

 その他の章も、本シリーズが扱っている古代史とその後の日本の歴史とを合わせ鏡にしたコラムが書かれており、これだけでも読み物として面白いできになっている。

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