2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック

« 日本人=変態説 | トップページ | 21世紀。時代は北斗の拳か »

2011年12月17日 (土)

「中国化する日本」(與那覇潤)

副題:日中の「文明の衝突」一千年史

 著者は30代、若手の歴史学者の准教授。
 専門は日本近代史で三谷博先生のお弟子さんの様子。
 本文中に宮崎アニメの引用とか出てくるのはいいとして、アルプスの少女ハイジや戦中戦後の内外の映画とかあんた生まれて無いのになんで詳しいの、みたいな仕掛けもあって侮れません。

 さて、この本では中国化=郡県制、一方の反中国化を江戸時代化=封建制として扱います。一応ここでの封建制は東洋の封建制で、西洋の封建制ではありません。
 中国では宋朝の時代(10世紀)に唐の時代までの貴族制や封建制を取り払って、皇帝専制で郡県制な制度が確立してしまった。現代の中国はそこからほとんど変化していない、まさしく歴史の終わり。

 明治大の加藤徹先生とかが言ってましたが、日本の江戸時代を現代日本人が懐かしく思うように、中国人が思うのは宋朝の時代だとか。例えば有名な江戸時代の江戸町奉行に大岡越前がいますが、中国で大岡越前にあたるのが宋朝の包公。感覚としてはそんなものだと思ってください。

 日本は唐朝までは取り入れたんだけど、なぜか宋朝の制は取り入れなかった。取り入れるためのバックグラウンドが不足していたのもある。封建勢力と集権勢力のバトルの後江戸時代が確立してしまった。
 そんな感じで中国化=宋朝化せずに日本は江戸時代化し、19世紀以降も国際化と再江戸時代化を繰り返しながら今に至るわけです。

 著者曰く、中国(各朝)はずっと先進国で経済大国だったわけで、たまたま西洋が一時的に中国を凌駕していたんだが、また中国が大国っぽくて経済大国っぽくなってもそんなに不思議なことではない。ちなみに西洋が不思議な伸びを示したのは、アメリカ、アフリカ両大陸から無限に搾取していた(著者は他人のクレジットカードで豪遊していたと表現。素敵)からで、そろそろエフェクトが切れてきたかな?

 日本は中国化=国際化するのか、再江戸化=鎖国するのか。中国化すると米中のように貧富の差は拡大するし、鎖国する場合はそのまま北朝鮮へようこそになってしまうしいろいろ大変な感じです。

 あと姥捨て山の話も出てましたね。姥捨て山は可哀想だから老人は大切にしましょう、年金は十分に医療は無料で。江戸時代も老人は大事にされていましたが当然経済的に影響を受けるのが若年世代。若者は長男以外は結婚できずニート、もしくは江戸で奉公してフリーター。江戸奉公の死亡率は3割、大戦中の兵士の死亡率より悪いというのがすごい。
 現代日本も老人は大事にしましょう。若者はニートでフリーターで間引けばいいじゃん、江戸時代から変わらないんだ。

 とりとめもなく書き連ねましたが、いろいろぶっ飛んでて楽しい本です。特に右翼左翼を叩きのめしているところがナイス。
 是非とも読んで欲しい本です。

« 日本人=変態説 | トップページ | 21世紀。時代は北斗の拳か »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/113694/53506300

この記事へのトラックバック一覧です: 「中国化する日本」(與那覇潤):

» [読書]『中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史』 [なおきさんのブログ]
中国化する日本 日中「文明の衝突」一千年史著者:與那覇 潤文藝春秋(2011-11-19)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る *近代化のあらたな視座としての「中国化」 従来の歴史では、近代化と ... [続きを読む]

« 日本人=変態説 | トップページ | 21世紀。時代は北斗の拳か »

今日の月齢

無料ブログはココログ

その他

  • 記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
    Copyright (C) 2010 - 2015 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.