【しろぎつね仮説】社会篇
【背景】
世界の動きを見ている時にいったい誰が、何が世の中を動かしているのかということが気になったのです。いわゆる陰謀論系の書物も多数読みました。面白く書いてはありますが、話の射程がやや短く、そこで話題になった事案以外には応用が利かなさそうなものがほとんどを占めました。意外というか当たり前というか一番役に立ちそうだったのが中学高校の教科書です。射程の広さはまずまずです。しかしながら、中学や高校の教科書に世界を動かすプレイヤーの話が載っているわけはありません。大学になると詳しくなるのですが、逆に射程が短くなってしまいます。
もっと探したらあるかもしれないのですが、あきらめて自作することにしました。無謀の極みですね。ベースは中学高校の教科書でいいのですが、登場人物の種類を類型にまとめることにしました。といっても何とか人とか、何とかチャイルドとかの使い古された類型はだめです。種類が多過ぎて全部取り上げられません。
いろいろ探していましたが、歴史ではなく科学の方にヒントがありました。宇宙の誕生から現在までの発展、あるいは生物の誕生から現在までの進化、それを考えると歴史も最初の分化が進んでいない状態から現在の様な複雑な状況になっているところが似ています。統一されていた力が分化したり、生物群が分かれたり。
そして歴史が単純な群から始まったと仮定してみたわけです。強引ですが。
【第1列・第2列】
まず最初に考えたのが、王侯貴族と庶民の分離。これをそれぞれ第1列、第2列としました。支配と被支配という捉え方でもいいですし、執行機関とそれ以外という視点でもよいかと。初期の段階では王侯貴族が行政立法、警察軍事、商業経済、教育情報、その他全てを統轄しているイメージです。
第1列: 王侯貴族
第2列: 庶民
【第3列・第4列】
歴史が進むと争いが増えてきます。第1列は軍事力を強化して対応するのですが、段々大きくなると第3列として自立の方向に向かいます。軍人です。そして一部にその軍事力を背景に元の第1列に挑戦するのが出てきます。ここで第1列を倒して第3列の自分たちが政権を取ると、第3列が行政その他を統轄するようになります。
第3列はそのまま貴族化して第1列に転換することもあります。中国の各王朝の革命とか、欧州の王朝交代とかたくさん例があります。わが邦では武家政権がこれにあたりますが、第1列が同時に存在している珍しい状態でした。
歴史が進むと経済活動も変化してきます。それまで王侯貴族の独占物だった経済も大きくなると第4列として自立します。商人です。初期では自前で国を動かすというところまではいきませんでした。あくまで第1列、第3列に寄生していく感じです。資金力を活用して影響力を及ぼすというところは当然やっていましたが。
第4列の国というのは現在世界に一つだけあります。USAです。これは建国の時に第4列が資金を出して独立戦争を戦い抜いたからで、当然に第4列が国の経営に関わることになります。USAの特殊性はまずここが原因といえます。
第3列: 軍人
第4列: 商人
【第5列】
昔は情報というものも第1列、第3列、第4列がそれぞれ持っていましたが、その枠内に収まらない状況が出てきました。マスコミの登場です。この情報を以って各列に対して影響力を行使することになります。
第5列: 情報
今回は各列の大まかな説明でした。
次回以降で、これがどんな性質を持っていてどんな影響を相互に及ぼしているかを見ていくことにします。
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