とある王国の物語
その王国は小さな貧しい国でしたが
皆真面目に働いたので少しずつ暮らしぶりが良くなっていきました
一方、他人をだまして盗む人がいました
王国が貧しかった頃はそもそも盗むものもありませんでしたので
あまり目立ちませんでした
ところで、今や国は豊かになり
盗っ人が蔓延るようになりました
真面目に働くより盗む方が実入りが良いので
次第にまじめに働く人が減っていきました
豊かになった国は真面目に働く人が馬鹿にされ
盗っ人の方がもてはやされる様になりました
そして国は豊かなままで
人々の心はいよいよ荒れていき
盗っ人の首領は王を殺して自分が王位につきました
その後、豊かだった王国は
坂を転がり落ちる様に崩れ
ついには無くなってしまいました
そう、そこの黄色の砂漠の広がる大地
かつて清らかな大河が流れ碧い森が広がり
億兆の人々が暮らしていた
世界の中心と讃えられた場所
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