「封神演戯3」(森田季節)
封神演義をライトノベル化したらこうなった第3弾。
仙人になることのできる仙骨を持つのは女性が多いというすごい設定で、主人公の周りを女性(仙人だから美麗)で固めたライトノベルとしては王道のハーレムもの。
説明しているだけでちょっとくらくらしますが。
効果音を漢字化するというのは斬新かもしれませんが、意見が分かれるところ。
さて、前巻では趙公明の精神攻撃をなんとか躱し、というか太公望と楊戩とのデートを描きたかったんだろうな、という感想しかないですが。
それよりも紂王を幼女化させたのがこれまた斬新ですね。
どこまでやるんだか。
という第2巻までの感想を述べてからの第3巻です。
ここまで来たら、元の封神演義の流れなんか関係ありません。
仙界大戦と殷周革命が同期しているのがほとんどの封神演義ものですが、まず最初に妲己のグループが天下を取りに抜け出します。これでほとんどの仙人と西岐軍は戦力外となります。
もう殷周革命どころではありません。
この後、妲己とどう戦うのか、妲己との決着のその先に現れたラスボスとか、封神演義を知っている人の方が展開に困るでしょうね。
でも、狭義でのライトノベルとしてはこれが正義かも。
面白い試みでした。
ちなみにこの作者さん、次は伊達正宗とエルフものをやるらしいです。
挑戦者だなあ。
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