昨日に続いて、正義の暴走
NHKラジオの歴史再発見、5月31日は「作りだされた対立~ルワンダ」というテーマでした。
1994年に80万人とも100万人とも言われる犠牲者を出したルワンダ大虐殺。
古くは農耕民のフツ族を狩猟民のツチ族が支配するという形でした。
これをベルギーが利用して間接統治で運営していました。
20世紀後半他のアフリカ諸国と同様ルワンダも独立し民主主義体制となりました。
そうすると今度は人口の多数を占めるフツ族が大統領を排出し続ける部族政党による政治が始まります。
部族政党政治すなわち選挙で勝つ体制が続くと必ず腐敗が始まります。
腐敗が進むと経済がどんどん悪化します。
フツ族中心の政府はこの経済悪化の理由をツチ族に転嫁しました。
かつてフツ族を支配していたツチ族が諸悪の元凶である。
国営ラジオまで動員したプロパガンダによりフツ族のツチ族への憎悪は高まります。
1994年、大統領乗機撃墜事件で火ぶたは切って落とされました。
フツ族の武力組織により3か月で80万人から100万人のツチ族が犠牲になりました。
叫ばれていたのは正義や道徳
生じた結果は、悪や非道
自分たちが正しいのであり、相手は間違っている
間違っている相手は人間として配慮する必要がない
いやむしろ人間ではないものとして攻撃しろ
世界中でかつてあり、今まさに燃え盛っている
果たして人類を解放する道はあるのかしら
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◆NHKラジオ(0531)
○WN ロシア・モスクワ 安藤真理
経済低迷のロシアではだんだん低迷に慣れた生活にシフトしている様子。
○ワールドリポート ハノイ
アメリカのオバマ大統領がベトナムを訪問し、武器禁輸を解除したというのが大きなニュース。
かつての敵が和解したというメッセージ。
○ニュースアップ
国連のパン事務総長は来年の韓国大統領選挙に出馬するかどうかという話題。
昔オーストリア出身の国連事務総長が退任後オーストリア大統領になったという事例があるので。
与党はパン氏の出馬に期待するグループと、独自候補を考えているグループで分かれていたり。
野党はこれを期に政権交代をと考えていたり。
当のパン氏は「油ウナギ」という異名があるようで、のらりくらりで本心を明かさないのだとか。
この人が大統領になったら日本韓国の政界国民感情に左右されてのらりくらり、思わぬ方向へ行きそうでこわいか?
○ワールドリポート ワシントン
オバマ大統領の広島訪問を評価する米国人が多いみたいです。
アメリカでもそれなりに原爆による惨禍というものが理解されているらしい。
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