「図解雑学 マルクス経済学」(松尾匡)
賃金低下や労働時間増加など、まさにマルクスとエンゲルスがどうにかしようと悪戦苦闘していた19世紀が再現したような現在21世紀、マルクス経済学が脚光をあびています。
本書ではそのマルクス経済学を扱いますが、マルクスを紐解きながらもマルクスでは古くなってしまった部分を主流経済学を適用しながら解説しています。
ソ連などが言っていた「マルクス経済学」は全くマルクスではなかったですし、冷戦に勝利したと見える資本主義経済は貧富の格差とブラック労働を垂れ流し続ける存在になっています。
今の資本主義経済は明らかにやばいですし、反資本主義の動きも別の意味でやばいです。
2010年の本ですが、資本主義を批判する立場としてのマルクス経済の本ということでなかなか良かったです。
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