「NHKラジオビジネス塾 日本がわかる経済学」(飯田泰之)
姉妹編の「思考をみがく経済学」がミクロ経済学を扱っていましたが、本書はマクロ経済学を扱うものです。
GDP、物価、景気などの基礎的なおさらいから始まって、経済学によって社会がどのように語られるか進めており、読み物としてもとても面白いものです。
ラジオの時でも記憶に残っていたのが、まず成長のための3つの方法「移す・積む・慣れる」。
生産性の低い地域から生産性の高い地域へ労働者が移動するだけでGDPが上がります(移す)。
設備投資によって更に生産性が上がり(積む)、従業員が仕事に習熟することで技術や生産性が上がります(慣れる)。
失業の発生はこの蓄積した技術の放棄になるので、非常にもったいないことなのです。
平成時代に企業がリストラに走ったため、技術の蓄積が失われ、日本はリーディングカントリーから脱落しました。
残念なことですね。
その他、政府の「成長政策」「安定化政策」「再分配政策」の重要性や、年金の考え方、これからの人口減少社会に向けての考え方など、多岐にわたる話が詰まった本です。
お金とか経済に興味ある人は読んでみてください。
なお、飯田先生は、ニッポン放送の飯田浩司のOK! Cozy up!でコメンテーターも務めています。
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