「自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く」(松本敏治)
乳幼児健診をしている奥様から「自閉症の子は津軽弁をしゃべらない」との話を聞いて、そんなはずはないと息巻いた同じく臨床心理士の旦那さんとの間の夫婦げんかが発端らしい本書。
ともあれ調査をしてみたら、かなり全国的に自閉スペクトラム症(ASD)の子は方言をしゃべらない傾向にあるということが分かったとか。
定型(TD)の人は心理的距離が近くなると方言やため口で使い分けたりするけど、ASDの人はそういうことが苦手ということがあるとか。
逆に意図せずASDの人に語り掛けるときにですますで、話したり言うことをきかせたりしようとする傾向についても触れられていました。
方言や言語の要素やいろいろな仮説を調査してASDと方言の謎を解き明かしていく本書、なかなか興味深かったです。
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