「ロボットと人間 人とは何か」(石黒浩)
アンドロイドの研究で有名な大阪大学の石黒先生の著書です。メディアなどで石黒先生そっくりのアンドロイドを見た人も多いと思いますが、この分野では知らない人はいないくらいの有名人です。
本文にもありますが、人間に酷似したロボットを開発することの意味はそれにより人間を深く理解すること、にあります。石黒先生がロボット研究を通じて考えたこと感じたことを知ることができる本です。
もう一つ、石黒先生がパソコンの父アラン・ケイ氏に未来のロボット社会について尋ねて、クリエイティブな人間ならば未来は自分で実現するもの、人に聞くものではない旨の回答をもらったくだりで、さすが頭のいい人たちの考えることは違うと思ったりしました。自分で未来を作っちゃいなよ、というのはかっこいいけどハードですよね。
この本の中でさまざまな事例が書かれていますが、ロボットというものは案外人間に似ているというか、人間は案外ロボット的かもしれないと思わされるところが随所にあります。
ロボット研究をみることで、人間についていろいろなことを考えさせられる、そういう本でした。
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