太陽光発電の雑記
個人的な書き留めで資料的なものではありません。
太陽光発電は次世代の発電源として脚光を浴び、二酸化炭素を出さないという触れ込みで大いに期待された。そして積極的に導入するため補助金制度を作り、一部を利用者負担とした。
5年、10年と経過するうちに様々な問題が出てきた。太陽光発電の設置面積を稼ぐため山林を切り拓くことが多くなってきた。山林は保水という重要な役割を持つが、これが失われると大雨による洪水、土砂災害など誘発することが明らかになってきた。
また、山林は二酸化炭素の吸収源でもある。環境に優しいという名目はだんだん怪しくなってきている。
そして太陽光発電は基幹電源とするには無理があることが次第にわかってきた。特に夏場の夕方から夜にかけて電気が必要な時に能力が出ないことは致命的である。この太陽光発電の不足分を補うために火力発電が候補に挙がるが、旧炉の稼働や新炉の増設というのは容易ではない。原子力発電の再稼働という声もあって、確かに原子力発電があれば電力不足の解消という面では心強いかもしれないが、電源の不安定性ということを考えるとそもそも太陽光発電を基幹電源とすることは問題が大きい。
それに太陽光発電を推進するために世帯当たり年間で約1万円を徴収する形になっている。月の電気代が千円以上底上げされているのである。そろそろ国民の方でも無視できなくなりつつある。燃料代の高騰で電気代がかなり高くなっており、太陽光発電に対する付加金と合わせるとちょっと大変なことになってくるだろう。
太陽光発電の利点はたくさんあるだろう。ただし、今の技術水準では基幹電源には向いるとは言い難いし、大規模発電となると問題は山積している。
もう少し使いどころを考えた方がいいし、付加金も更なる見直しは避けられないだろう。
山肌が太陽電池パネルで埋め尽くされている風景を見ると、切なくなる。
もうちょっと考えた方がいいのではないだろうか。
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