「りゅうおうのおしごと! 18」(白鳥士郎)
18巻の発売は7月だったのですが、なんだかんだで読むのが10月になってしまいました。
そうしたら10月11日に藤井名人竜王が王座位を獲得、史上初の八冠となっていました。
本作ライトノベルの主人公である九頭竜八一は、16歳で竜王位を獲得、10代のうちに二冠を得ていて、8年前に発売が開始されてからはファンタジーということでいろいろ言われていました。
作者が非現実的だと敢えて封印したプロ入り開始29連勝(それまでの記録28連勝)とか、10代での五冠とか、10代での九段とか、数十年ぶりの七冠制覇とか、藤井名人竜王は全部なぎ倒していきました。
ファンタジーが現実に負けることがあるんですよね・・・
藤井名人竜王の初タイトルが17歳だから、そちらはなんとか・・・
というわけで、現実には八一を抜いてしまった藤井名人竜王に注目が集まっているわけですが、実際野球界では大谷翔平という化け物がメジャーリーグで二刀流していたりするので、ファンタジーはうかうかしていられません。
人間ってすごいな・・・
さて、物語は八一と歩夢のタイトル戦とか、あいと天衣のタイトル戦とか、現実での将棋とは違う世界での戦いになっています。
リアルの将棋界が面白過ぎるのでリアルが好きな人はそちらを見てね、という感じなのでしょうが、ファンタジー将棋小説としてだんだん佳境に入っていきます。
人間と機械と、その限界と。
ゲームとしての将棋の未来について、想像の翼を広げられる作品だと思います。
現実の人間の熱量もすごいけど、ファンタジーの熱量もすごいよね。
そんな風に感じてしまいます。
読むのに体力使うけど、面白い本です。
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