「1984年」(ジョージ・オーウェル)
”<ビッグ・ブラザー>があなたを見ている”で有名なディストピアSFの金字塔的作品です。
実はきちんと読んでいなかったのであらためて読んでみたものです。
この小説は1949年に出版されていて、架空の1984年のロンドンを描いています。
この小説では世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの大国に分かれていて、ロンドンはオセアニアの都市です。
オセアニアでは人々の行動は全てテレスクリーンと呼ばれる双方向テレビや街中のマイクで監視されている状態です。
主人公のウィンストンは党外郭として記録の改ざんに従事していますが、生活に疲れ、禁止されているノートに自分の思想を書くことや、党を批判する禁書をよむことなどにはまってしまいます。
しかし、思想警察に捕まってしまい、思想改造を受け、最後は<ビッグ・ブラザー>を心から敬愛するように変えられてしまいます。
ウィンストンは<ビッグ・ブラザー>のために喜んで死を望むというところで本編が終わっています。
ディストピアでバッドエンドな小説ですが、戦後以降の権威主義体制を批判する小説となっていることは確かです。
80年前の小説がまだ現役で異彩を放っているというのはすごいというべきかとは思います。
ただ、21世紀の今の時代、別の意味でやばそうなことになっているので、この小説が少しだけ物足りない気がするんですよね。
困ったことです。
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ジョージ・オーウェルの「動物農場」と「1984年」は中学生の必読書にしておくべき名作だと思います。まぁ日教組が大反対するでしょうけどね。
投稿: ヌマンタ | 2024年5月12日 (日) 14時07分
ヌマンタさん、こんばんは。
左派の界隈は大反対でしょうねえ。
中学生だと若干性癖が歪むかもしれませんが・・・
投稿: しろぎつね | 2024年5月13日 (月) 19時38分