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2022年8月23日 (火)

月の音色 第214回

 昨日月曜日は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第214回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 今回の朗読先品は「アーノルドのいない夜」。
 なんだかほっこり。

2022年8月 9日 (火)

月の音色 第213回

 昨日月曜日は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第213回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 今回の朗読先品は野坂昭如「ソルジャーズ・ファミリー」。
 野坂さんの戦争文学は少しユーモアがあって切ないですね。

*****

 今回も過去の読まれなかった作品を。
 2020年12月投稿分です。

「時間のつぼみ」

ここは空の上。
「ああ、困ったのう」
白髪の老人が溜息をついています。
「どうしたんですか、神様」
「おお、イノシシか。お主も知ってのとおりその年の干支の者は次の年の者に時間のつぼみを渡さなくてはならん。去年はお主からネズミに渡しただろう」
「はい」
「今年はネズミからウシに渡さねばならんのだが、ネズミがどこにもおらんのだ

もう師走だというのに今年の干支がいません。
「みんなで探そう」

しかしどこにも見つかりません。

「あいつ小さいからなあ」
腕組みをして考えていたトラがふとウシの方を見ました。
「前にも見たような気がするんだ」
トラはウシの背中を探し始めました。ウシの背中は広かったので大変時間がかかりましたがやっとネズミを見つけました。みんなほっとしましたが、なぜネズミは隠れていたのでしょう。
「だって今年は地上は大変なことになってて怖くて隠れてたの。少しでも良くなったら出てこようと思ったんだけど」
(おしまい)

2022年8月 1日 (月)

月の音色 月の文学館 過去分

 「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の月の文学館に投稿した過去分です。
 2020年10月に投稿したものです。

*****

「運の良い話」

ここは猫の国。
猫が集まってため息をついていました。
「最近ネズミが減ってしまった。食べ物がなくなるかもなあ」
「マタタビも」
「最近肩がだるくての」
「爺さん、そりゃ違う」
猫たちの困りごとは続きます。
「何かいい方法はないものか」
「そうだ、人間の国に猫の神様があると聞く。それを持ってこよう」
「それがあると運が良くなると聞いたぞ」
「そんな運の良い話があるならやってみよう」
こうして猫の探検隊は人間の国に向かいました。

猫たちは人間の国で神様を探します。
と、ある店の軒先にそれらしきものがありました。
招き猫です。
「これに違いない。持って帰ろう」
「でも黙って持っていくのはなあ」
「そうだ。爺さんあんたそっくりだから代わりをしてくれ」
猫爺は嫌でしたが押し切られてしまいました。
「早く戻してくれよ」

猫たちは招き猫を国に持って帰りました。
猫の国はなんと平穏になったのです。
めでたしめでたし。

「早く帰りたいのう。肩がだるい」

2022年7月25日 (月)

月の音色 第212回

 本日は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第212回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 ふつおたで読まれたりしました。

 今回の朗読先品は「shell work」、坊っちゃん文学賞の作品でした。
 甘酸っぱいな!おい。

 そして最後の部分的ゾンビさん!

*****

 今回も過去の読まれなかった作品を。
 2020年6月投稿分です。

「真夜中のコンビニ」

(その1)

ここは街はずれのとあるコンビニ。
「今日の深夜シフトよろしくな」
「はい店長」
ここで働いて約1年、慣れたものである。
「そういえば前の店長から伝言があってね、夏至の日は気を付けろって」

日が変わってお客が急に来なくなった。
ぼーっとしていると突然お客さんがレジ前に現れた。
あれ、入店チャイムを聞き逃したか?
「これください」
きれいな女の人だなあ、と思いながら商品とお釣りを渡して後姿を見るとしっぽがある!
目をこするといなくなっていた。
まだ心臓がドキドキしている、と
「これください」
ちいさな猫耳の女の子が現れた。
冷や汗をかきながらもお金を確認するが、本物の硬貨だ。
「ま、まいどあり」
なんとか平静を装って応対する。もう何が来ても驚かないぞ。
「たのもー」
次に現れたのは塗り壁だった。
僕はそこで気絶した。

朝、店長が倒れた僕を見つけて起こしたが、僕はまったく昨夜の記憶がなかった。
夏至に気を付けろってなんだったんだろうか?

(その2)

ここはとある神社の裏庭。
「さあ、今年も夏至が来たわよ」
ときれいな女性が言った。妖狐である。
「今年は私も行きたい」
と猫耳の女の子が言った。化け猫である。
彼女らは年に一度、夏至の日だけ人前に現れることができる。
最近のお気に入りはコンビニだ。
深夜に開いているし、意外と気が付かれない。
そこへ、
「今年は私も行ってみたい」
と塗り壁がやってきた。
化け猫は「行こう行こう!」とはしゃぐが、妖狐は顔が引きつった。
(どう考えても無理だろ…)
それでも無碍にもできないので、
「じゃあ、私、化け猫の後でいいかな」
「うん、それでいい」
仕方ない、やってみるか。
「じゃあ、みんな行くわよ」
「「おー!」」

「楽しかったね~」
はしゃぐ化け猫の後ろから、
「なんであの若者は倒れたんだろう?」
と不思議そうな塗り壁。
妖狐は思った。
来年はメンバーをきちんと考えよう、と。

2022年7月18日 (月)

月の音色 月の文学館 過去分

 「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の月の文学館に投稿した過去分です。
 2020年5月に投稿したものです。

*****

「空耳」

神殿の巫女様は願いをかなえてくれる。
それを聞いたユミは父様に内緒で神殿に一人向かいました。
けれども大きな神殿で小さなユミは迷子になってしまいました。
泣きながら歩いていると、やがて中庭に出ました。
「どうしたのですか」
振り向くと、青い衣の少女が微笑んでいます。
「巫女様にお願いをきいてもらいたいのです」
「どの様な願いでしょう」
「天に帰った母様にもう一度会いたいのです」
少女は頷き言いました。
「私が空耳の巫女です。この大空の神の耳に声を届けることで皆の願いをかなえます。本当は許しがいるのですが内緒で一度だけ。誰にも言わないと約束できますね?」
「はい、巫女様」
「では、共に母様のことを祈りましょう」
ユミが巫女様と共に祈ると、風が舞いました。
そしてユミは確かに母様の優しい声を聞いたのでした。
風が止み、ユミはお礼を言いました。
巫女様は指を口に当てて悪戯っぽく微笑み
「内緒ですよ」
とおっしゃるのでした。

2022年7月11日 (月)

月の音色 第211回

 本日は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第211回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 朗読先品は、田丸雅智先生の「夜行の子」。
 普通に温暖化の作品かと思いきや最後でファンタジーでした。
 田丸先生の作品は大好きです。

*****

 今回も過去の読まれなかった作品を。
 2020年4月投稿分です。

「はるばる先へ」

とある町の一軒家で猫が昼寝をしていました。
そこに燕がやって来てさえずるのでした。
「今年もうるさい奴が来たわい」
「やあ爺さん、今年も来たぜ」
この燕はいつもこの家で巣を作る様です。
卵を温め、雛が孵り、燕はひっきりなしに雛に餌を運びます。
なんとまめなことだと、猫はあくびをしながら見守ります。
そして雛は大きくなり巣立って行きました。
「やれ、静かになったわい」
猫はまた昼寝を始めるのでした。

やがて春が過ぎ、夏が過ぎ、季節は変わっていきました。
「爺さん、そろそろ行くよ」
燕が猫に別れを告げに来ました。
「お前さん達は毎年遠くまで旅するものだな。いったいそんなはるばる先に何があるのだね」
燕は小首を傾げて、
「自分でもわからんね。ただ、翼が行きたいと言ってくるんだ。だから行くんだ」

静かになった空の下、猫はまた昼寝をしています。
また来年あいつが起こしに来るな、と思いながら。

2022年7月 4日 (月)

月の音色 月の文学館 過去分

 「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の月の文学館に投稿した過去分です。
 第152回、2020年4月6日で読んでいただきました。

*****

「満ちる」

そこは白く広がる花畑
その中に輝く泉がありました。
その泉の水を
せっせと妖精たちが
花畑の縁にある塔の中に運んでいるのでした。

中にはさぼって昼寝をしている子もいますが
気が付いた仲間に怒られて渋々運んでいます。

さて、そろそろ泉の水が塔に満ちるようです。

妖精のリーダーが厳かに告げます。
「さあ季節よ、世界に届け」
すると、塔の水が花畑の周囲の水路に流れ込みます。
水が花畑を一周すると
鈴の音が鳴り
白かった花畑が桜色に、赤に青に黄に色を変えていくのでした。

これが季節の移り変わり。
春の妖精たちは今年も世界に彩を与えてくれるのです。

2022年6月27日 (月)

月の音色 第210回

 本日は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第210回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 月の文学館のお題は「スタンプカード」。
 今回も読まれませんでしたが、みなさん上手ですねえ。

 そして飯テロの朗読先品。。。

*****

 今回も過去の読まれなかった作品を。
 2020年2月投稿分です。

<おまもり>

先週の試験はさんざんだった。
特に英語は赤点、明日追試である。
放課後とぼとぼと部室へ向かうと部長に声をかけられた。
「あなた、英語追試だそうね」
何故部長が俺のテストの点を知っているんだ。
「追試でも赤点だった部員が出た部は来年の予算が削られるの」
俺のせいにされても困る。
「あなたにお守りをあげるわ」
部長は青い石を渡してくれた。
「がんばるのよ」

翌日、補習室でテストを解いていると、何か頭にささやきかけてくる気がした。

次の週、無事追試はクリアした。
俺は部長にあの石と謎の声のことを訊ねた。
「あれは石の中に宿る悪魔の声らしいの。テストの答えを教えてくれる」
それじゃカンニングし放題じゃないか。
「でもね、3回以上使うと中の悪魔に心を乗っ取られるらしいの。今まで2回使った人はいないようね。次赤点だったらまた貸すわよ」
にっこり微笑む部長に俺は黙って石を返した。
そんな恐ろしそうなもの、二度と使いたくないです。

<eof>

2022年6月23日 (木)

月の音色/月の文学館

 今回も月の音色、月の文学館に投稿して読まれなかった作品です。

*****

<隠したつばさ>

その子は誰よりも声に特徴があり、歌も上手だった。
歌手志望の友達の付き添いでオーディションに行った時、試しに君も歌ってよ、としつこく言われて歌ったら、プロデューサーが驚いて友達そっちのけで勧誘されてたっけ。
ボランティアでナレーターをした時にも、ラジオ局の人が慌ててスカウトに来てたっけ。
他にも皆がびっくりする事件はたくさんあった。

けれどもその子は歌手や声優やアナウンサーの方向には行かなかった。
今は結婚して元気にお母さんをしているらしい。

ふと思うのだ。
その子が歌手を目指していたら、今どうなっていたのだろう。
彼女の可能性というつばさの行方を思わずにはいられない。

2022年6月13日 (月)

月の音色 第209回

 6/13は「大原さやか朗読ラジオ 月の音色~radio for your pleasure tomorrow~」の第209回配信でした。

 https://www.onsen.ag/program/tsukinone/

 今回も読まれなかった昔の投稿作品をちょっと。

*****

<猫と煙>

 私はハンター、宝探し専門の冒険家だ。
 去年手に入れた古文書を解読しこの島へやってきた。
 お宝は洞窟に隠されていてその入り口に扉があるらしい。

 洞窟の入口に到着した。
 私は連れてきた猫を台の上に置き、タバコに火をつけて一服した。
 そして紫煙を扉の穴に吹き込んだ。
 …が、何も起きない。
 おかしい。
 古文書には猫と煙と書いてあった。

 古文書を何度も確認する私を、つまらなさそうに眺めていた猫は、ふと立ち上がってどこかへ行ってしまった。

 …しばらくすると葉っぱを咥えた猫が帰ってきた。
 猫はすたすたと扉の前に行き、穴の前に葉っぱを置いた。
 そして猫が「にゃあ」と鳴くと、葉っぱから毛虫がのそのそと現れて扉の穴の中に入っていった。
 するとガチャリと音がして、扉が開いたではないか。

 なんだこれは。
 もしかすると
”ねことけむり”
 ではなく
”ねことけむし1”
 だったのか…

 唖然とする私を猫がどうだという顔で見ていた。

 私はハンター、猫に負けた男…

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