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2018年6月30日 (土)

「発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術」(借金玉)

 発達障害の診断を受けた著者が実践から得たライフハックの本です。
 かばんぶっこみこそが最強の戦略とか、クリーンな机を用意しろとか物理的な指摘がたくさん書かれています。
 一方で、無礼講なんてものはない、わかったね?とか、茶番センサーを止めろとか、他者を見下して笑った自分の人差し指は自分を突き刺すとか精神的な指摘もたくさんあります。
 これはASDとかADHDとかの人だけではなく多くの人にとって大変有用なライフハックではないかと思うのです。

 この本の中で「見えない通貨」というお話があります。
 他人の親切(それが一方的なものであっても)に礼を言わないことは、商人が商品を取引したのに対価をもらえなかったくらいの怒りを引き起こすというのは覚えておいていいかもしれません。
 ここらへんが発達障害の人には気が付きにくいことであったり、それ以外の人でもやらかしてしまうことであったりするかもしれません。

 治療薬の話のところは監修の先生も書いている通りですが、やはり薬のことは専門家に聞くのが一番良いので自己判断だけはしない方がよいでしょう。
 軽妙な語り口で大変読みやすく、面白くて役に立つ本だと思います。

2018年6月24日 (日)

「春宵十話」(岡潔)

 数学者岡潔先生の随筆。
 人の中心は情緒である、こう語る数学者の心の内を出したもの。
 数学論や日本人論やその他たくさんの人との思い出が書かれています。
 岡先生独特の考えと語り口が興味深いです。

2018年6月17日 (日)

「異世界居酒屋「のぶ」」(蝉川夏哉)

 異世界の古都に繋がった居酒屋のぶ。
 その居酒屋で繰り広げられる物語。

 異世界と料理店というと異世界食堂がありますが、あちらは異世界の客が日本に来るもの。
 異世界居酒屋はお店が異世界に出ているもの。
 まあどちらも店内は日本なのですが。
 ちなみに異世界居酒屋の方がどちらかというと先発だそうです。
 向こうに出かけているという意味ではGATEの方に近いのかな。
 巻き込まれ要素的にもGATEの方に近いですね。
 なかなか面白かったです。

 なおアニメでは異世界食堂もGATEも主人公は諏訪部さんですが、異世界居酒屋では諏訪部さんは古都周辺の男爵です。

「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.17」(聴猫芝居)

 今回は文化祭。
 そして茜の回。
 オタクばれもシュバインばれも回避したい女子高生。
 そして茜に振り回されるネトゲ部一同。

 文化祭では幻のミスコンが開催に。
 何故か予選で1位になってしまうアコ、イメージって怖いよね。
 そこで男気を出す茜。
 彼女のオタクばれ、シュバインばれはどうなるか。

 という感じで展開する第17巻。
 今回はネトゲ成分少なめですが、その分高校生活のあれこれがよろしい。
 まだまだ高校2年生秋。
 まったり追いかけましょうか。

2018年6月11日 (月)

「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVII ―フォース・スクワッド・ジャム<上>―」(時雨沢恵一)

 ソードアート・オンラインのスピンオフ小説第7弾。
 いよいよ第4回のスクワッド・ジャム。
 今回はレン、フカ次郎、ピトフーイ、エムのLPFMにクレランスとシャーリーが加入。
 えげつないチームだが・・・
 前回第3回は消化不良な設定だったので今度こそボスたちのSHINCとの決戦を。
 と思っていたら怪しい雰囲気が。

 香蓮はリアルではお見合い話が持ち上がる。
 こちらもなんだか不穏な感じ。

 いいところで終わりますが、次のVIII巻は<中>。
 三部作なのかよ、早く続きが読みたいよ、次は2か月後かよ。
 楽しみにしているよ。
 なお神崎エルザのイラストは凶悪。

 発売日の6月9日の24時でアニメは9話、1巻のいいところです。
(公式:http://gungale-online.net/

 インターネットラジオは毎週水曜日。
◆ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オフライン
http://www.onsen.ag/program/ggo/

 レン役の楠ともりさん、フカ次郎役の赤崎千夏さんと、毎回出てくる作者でお送りしています。

 作者の時雨沢恵一さんのツイッター
https://twitter.com/sigsawa

 イラストの黒星紅白さんのツイッター
https://twitter.com/kuroboshi

 コミックのたもり ただぢさんのツイッター
https://twitter.com/tamori_tadadi

2018年6月10日 (日)

「古代日本人と朝鮮半島」(関裕二)

―なぜ、日本と半島の気質はこれほどまでに違うのか?
 科学と歴史から日本人の正体に迫る―
 と帯に書いてあります。
 古代日本史についてユニークな説を唱える関裕二氏の本です。

 関さんといえば百済王子豊璋=中臣鎌足説です。
 その子藤原不比等とその子孫が天皇家を牛耳る存在になり、その後の日本史に影響を与えることになります。

 朝鮮半島の百済、新羅、加耶と高句麗、そして日本の中の日本海側勢力と瀬戸内側勢力と九州勢力、大陸の漢、三国、五胡十六国、隋、唐といった歴代王朝、それぞれが外交戦と武力衝突を繰り返してできた歴史。
 朝鮮半島のロビー活動の末に、白村江の戦いで惨敗し国家滅亡の瀬戸際まで行った歴史。
 昔から日本は甘ちゃんで外交戦ではからっきしだったようです。

 日本には大古に縄文人が渡ってきて、そこに緩やかに別系統の諸派が合流した説は今や基本なので本文を見てみてください。
 高野信夫説のアフリカ人類から白人が白い故に追い出され(今でもアフリカでアルビノは差別される)た話がある。
 その中で黄色人種が東に追い出され、さらに弱い日本人が追い出されて日本列島に逃げてきた。

<われわれは、身体能力の劣った民族なのだ。素手で他国民と争えば、必ず負けるのだ。勝つとすれば、工夫と人一倍の練習が必要になろう。
 けれども、弱いからこそ見えてくる風景があるはずだ。われわれは、民族の歴史の中から「共存」という智恵を育んできた。
 かつてノーベル文学賞を取った大江健三郎は、「あいまいな日本」と卑下して見せたが、「あいまい」なことは、美徳にもなり得ることを、忘れてはならない。あいまいに共存することも、これからの世の中には必要なことではないか。
 日本人の十万年にわたる歩を俯瞰すれば、極東の孤島でわれわれが暮らしてきたことは、奇跡のように思えてならない。
 そして、日本的発想は特殊であるけれども、これからの世界に必要な「何か」であることは、間違いないと思うのである。>

2018年6月 3日 (日)

「世界は四大文明でできている」(橋爪大三郎)

 世界には四大文明があります。
 ヨーロッパ・キリスト文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、中国・儒教文明、この4つの文明で世界の63億人を占めます。
 日本は1億人で文明の10分の1の規模。
 世界で少数派である日本が生きていくには、四大文明の性質と、四大文明間の相互関係を見ていかなくてはならない。
 筆者はそれぞれの文明の中核を宗教に求めて、各文明の性質とその歴史を説明しています。
 既に橋爪先生が著したものや、いろいろな本で見たものが多いと思いますのでおさらいの様な感じです。
 最後の第5章に日本についての解説があります。
 これまでの日本の歩みをおさらいしながら、これから世界の中でどう動いていけば生きていけるか。
 一番最後を引用します。

<こう考えるなら、同質的な人びとで組織や社会が成り立っていると考えるムラ社会の流儀は、ごく最近の習慣ではないかと考えることもできます。
 ごく最近の習慣であれば、改めることができる。グルーバル世界に飛躍するため、日本の企業の仕組みと文化を、変化させることができる。それは決して、日本の伝統に反しないはずなのです。
 ではそれは、具体的には、どうやればいいのでしょうか。
 それは、本書を読み終えた、読者のみなさんの宿題です。>

 先生、丸投げです。
 先に述べたようにたいていは先生や他の人が書いたものが下敷きになっているので、目新しいものはないといえばそうなりますが、日本が生きていくためにもう少し日本の歴史を読み込みながら、すなわちなんでもかんでも外国がいいというのではなく、世界の歴史を読み込みながら、すなわち日本と類似点と相違点を睨みながら、できることを考えようというところでしょうか。

 情報の乱世で正しい道を見つけることは難しいのだけれどやらなければ仕方ないですね。

2018年5月27日 (日)

「神武天皇 vs. 卑弥呼」(関裕二)

~ヤマト建国を推理する

 二十年来日本古代の謎を書き続けてきた著者の集大成です。
 著者のこの構図は好きです。
 すなわち、3世紀の「魏志倭人伝」の世界。
 三国志の時代、ヤマト代表を魏に騙った九州北部・邪馬台国の卑弥呼を山陰北陸方面から進軍した神功皇后(トヨ)が撃破。
 この後神功皇后=トヨは卑弥呼の宗女として魏と修好、一方でヤマト本体との関係が悪化。
 魏の滅亡後、ヤマト本国は後ろ盾を失った神功皇后を撃破、神功皇后は奴国・安曇氏とともに南九州へ落ち延びる。
 この戦乱で貿易ネットワークが衰亡、加えて疫病の問題も。
 この対策とし崇神天皇は神功皇后の子、応神天皇と旧奴国・安曇氏や隼人といった九州勢をヤマトに招聘。
 このヤマト入りは日本書紀で神武天皇の東征として描かれる。神武天皇=応神天皇説。
 文中ではもっと面白い話が語られます。
 なかなか楽しい本です。

2018年5月 6日 (日)

「日本の起源」(東島誠、與那覇潤)

 「江湖」の東島先生と「中国化する日本」の與那覇先生の対談集。
 「中国化する日本」は当ブログでも扱いました(2011/12/17)。
 與那覇先生の本ということで買ってはみたものの、何故か四年間放置していました。

 古代から現代まで幅広く議論されていますが、全体的に東島先生が與那覇先生を採点している感じです。
 後半では與那覇先生は「中国化する日本」という自らの主張を少し方向転換し、それを東島先生に指摘されています。

 もしかすると與那覇先生も日本特殊論の別の方面の亡霊に憑りつかれていたのかもしれません。
 あと中国特殊論にも入れ込んでいたとも考えることができるかもしれません。

 與那覇先生はその後この方面での活動を休止することになりました。

◆歴史学者廃業記 歴史喪失の時代
https://news.yahoo.co.jp/byline/yonahajun/20180406-00083421/

 なかなか日本歴史論で一つの分野を築くことは大変なのだろうなと思います。
 與那覇先生お疲れ様でした。

2018年4月22日 (日)

「友だち幻想」(菅野仁)

副題:人と人の<つながり>を考える

 本書は決して「友だちをつくろうとすることなんてしょせん幻想にすぎない、無駄なことだ」という本ではありません。これは作者があとがきで言及していることです。
 「友だち」との親しさや情緒の共感を感じながら、これまでの常識を疑い、他人との距離感の調整にもう少し注意を払うべきということが主題になっています。

 特に今の子供たちが直面している同調圧力は、正しそうに見えて危ない思想です。
 みんな仲良くという一見微笑ましい標語が、「みんな仲良くしなければならない」になると途端に危険性を孕んでくることになります。
 そのお題目をことさらに先生や学校、教育委員会が信じて唱えていると、子供たちにとっては逃げ場がなくなり、酷いことになってしまいます。
 先生が「話せばわかる」「みんな仲良く」「いじめゼロ」タイプの人だと、責任が対象の子供に押し付けられるので悲惨なことになります。

 いない人の悪口を言う「スケープゴート」についても、当人たちにとってはしんどい問題です。
 2月24日のブログ(参照)でも述べましたが、他人と仲良くなりたいがための副作用とも言えます。

 大人になればいろいろな人とつきあうので、それなりに距離感や対処法を得ることができますが子供はまだそこまでの経験値がありません。

 その他いろいろ頷けることが書いてあり、子供はもちろん大人も一度確認してみる意味でも読んでみるのがよろしいかと。
 いや、大人こそ読んだ方がいいのかも。

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