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2024年6月 9日 (日)

「もしも世界からカラスが消えたら」(松原始)

 「カラスの教科書」で有名なカラスの研究者松原先生の本です。
 題名のとおり、カラスがいなくなった世界はどんな影響がありそうかという話から、そんなカラスがいなくなった世界でカラスの代わりになりそうな鳥はなんだろうか、ということをつらつらと考えていくという、なんとなくエッセイ本です。
 カラスは都会では特にゴミあさりして邪魔者のように思われていますが、植物の植生の拡大の役に立ったり死骸の処理に役立ったりといろいろ重要なキーパーソン(?)だったりします。
 更に神話や作品にもいろいろ出演(?)しているし、頭が良いところもあるのでなかなか代わりの鳥っていなさそうですね。
 なお本書で取り上げられた作品の数々ですが、特定の年代に刺さるものばかりでにやっとしてしまいます。
 あらためてカラスというのはマルチロールな鳥というのがわかる本です。
 軽いエッセイといったところなので、カラスが好きな人もそうでない人もちょっと読んでみたら面白いと思います。

2024年5月12日 (日)

「1984年」(ジョージ・オーウェル)

 ”<ビッグ・ブラザー>があなたを見ている”で有名なディストピアSFの金字塔的作品です。
 実はきちんと読んでいなかったのであらためて読んでみたものです。

 この小説は1949年に出版されていて、架空の1984年のロンドンを描いています。
 この小説では世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの大国に分かれていて、ロンドンはオセアニアの都市です。
 オセアニアでは人々の行動は全てテレスクリーンと呼ばれる双方向テレビや街中のマイクで監視されている状態です。
 主人公のウィンストンは党外郭として記録の改ざんに従事していますが、生活に疲れ、禁止されているノートに自分の思想を書くことや、党を批判する禁書をよむことなどにはまってしまいます。
 しかし、思想警察に捕まってしまい、思想改造を受け、最後は<ビッグ・ブラザー>を心から敬愛するように変えられてしまいます。
 ウィンストンは<ビッグ・ブラザー>のために喜んで死を望むというところで本編が終わっています。

 ディストピアでバッドエンドな小説ですが、戦後以降の権威主義体制を批判する小説となっていることは確かです。
 80年前の小説がまだ現役で異彩を放っているというのはすごいというべきかとは思います。
 ただ、21世紀の今の時代、別の意味でやばそうなことになっているので、この小説が少しだけ物足りない気がするんですよね。
 困ったことです。

2024年4月21日 (日)

「人類の起源」(篠田謙一)

~古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」
 新人ホモ・サピエンスがどのようにアフリカを出たのか、ネアンデルタール人やデニソワ人とはどのような関係だったのかなどが、近年のDNA解析などで次第に明らかになってきました。
 どのような流れで世界に広がり、ユーラシアへ、日本へ、そしてアメリカ大陸へ流れていったのかの説明がされています。
 いまのところこの説が最先端となっていますが、今後の科学の発展でまた新しい知見が得られるかもしれません。
 なかなか興味深い分野ですよね。

2024年4月13日 (土)

「少女星間漂流記」(東崎惟子)

 環境汚染で住めなくなった地球を離れ、二人の少女、科学者のリドリーと相棒のワタリが、住める星を訪ねてゆくという物語です。
 15の短編でできていて、それぞれ独立のお話としても楽しく読めます。
 二人が宇宙を移動する乗り物は、なんと馬車。
 銀河鉄道999は蒸気機関車ですがそれに匹敵するインパクトです。
 いろいろな星や場所を旅してまわる作品としては、先に述べた銀河鉄道999やキノの旅などがあげられますが、こちらはより軽快で読みやすい感じがします。
 久々にシリーズものではなく、表紙とタイトルを直感で買った本ですがなかなか良かったです。
 時間を気にせずに読むことができる本だと思いますので、書店などで見かけらた読んでみてください。

2024年3月10日 (日)

「ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3」(小川一水)

 辺境のガス惑星で、宇宙漁のパイロットであるツイスタのダイオードと捕獲者であるデコンパのテラは、周囲の偏見をものともせず女性同士でペアを組んでいましたが、ダイオードが実家の氏族に拉致されるという事件が起こります。これが元で二人はガス惑星を離れ他の星系に脱走することになりました。
 脱走の時、自分たちがデコンプという危険な力を持つが故に辺境惑星に追放された人々の末裔であることを知ったことから、しがらみのある辺境惑星から逃げだして自由な銀河の星々へ行きたいという想いと、追放者であることやデコンプができることを隠さなくてはいけないという不自由さの中で悩む二人でした。
 なんとかデコンプのことを隠しながら、銀河の旅を助けてくれる人々に出合い、トラブルを解決していきます。
 そして最後にたどり着くのはこの銀河の帝国の首都星。
 そこで明かされる衝撃の事実。
 これまでは二人だけのの問題だったはずなのに、いきなり銀河全体と二人の全人生を揺るがす大問題になってしまいました。
 この小説って百合成分が多めなのですが、小川先生のは硬派って感じですね。
 ハードボイルド百合って、そんな用語があればですが。
 ところでこれ風呂敷畳んでくれるんですよね、先生?
 ほんと頼みます。

2024年3月 3日 (日)

「財政・金融政策の転換点」(飯田泰之)

~日本経済の再生プラン

 飯田先生はマクロ経済学の教授として、また内閣府の委員としても活躍していて、あと財務省の若手の教育も担当していたりしていて、本やブログもたくさん書いていて、そしてラジオ番組などにもコメンテーターとして出演していたりします。
 最近はYouTubeでも動画を出していますが、昔ニコニコ動画もやっていたりするのでそっちの方面もお手の物みたいです。

 先生の紹介はここまでとして、本書は財政政策と金融政策について書かれた一般書ですが中身は濃いです。
 飯田先生はいわゆるリフレ派なので、現在の財務省やマスコミの物言いには厳しい目を向けています。
 国債残高のみを論じて国民の借金がどうこういう姿勢を戒め、一方でMMTという新正統派が主張する公債負担論の無茶さを批判しています。
 本書の内容を言うと、金融政策と財政政策はばらばらに行うものではなく協同して実施しないと経済は良くならないということを伝えようとしています。
 まあ簡単にまとめられる内容ではないので、是非本書を読んでみてください。
 経済に興味がある人には一つの入門書として役に立つと思います。

 久しぶりに新書を読んでいて教科書を読んでいる気分になりました。

2024年1月18日 (木)

「日本経済再起動」(髙橋洋一、田中秀臣)

 朝のラジオ番組のコメンテーターとして経済に強い人が出演していて、とても勉強になっています。
 経済学者の飯田泰之先生、田中秀臣先生、元官僚・参与の高橋洋一氏、経済評論家・アナリストの上念司氏、森永康平氏など、舌鋒鋭く解説しています。
 本書はその中でリフレ派の髙橋先生と田中先生の対談形式のものとなります。
 安倍元総理との話題や、リフレ派と似て非なるMMTの正体など、国内で一番詳しい2人が語っていきます。
 政治と理論の舞台裏などマスコミでは語られないような話がたくさんあります。
 なかなか面白い本でした。

2024年1月14日 (日)

「何をしなくとも勝手に復活する日本経済」(上念司)

 題名で全て主張が終わってしまっているのですが、面白い本です。
 何もしなくとも、というのは日銀が今の姿勢を続けて、政府が経済成長を邪魔しないということを言っているので、どちらかと言うと余計なことをするな、マスコミはいい加減なことを書くな、というのが裏にありますよね。
 歴史的には1900年からデフレ、1940年からインフレ、1980年からまたデフレになりました。
 今回2020年からそろそろデフレを脱却してインフレになりそうな感じです。
 ただ今利上げをするとデフレに戻ってしまう危険性があるので、日銀は慎重にタイミングを計っているわけです。
 日経新聞などが利上げをうるさく言っているのがかなり騒音ですが、植田日銀総裁は淡々としているのでたぶん大丈夫でしょう。
 まあ、内容はいつも上念さんがラジオやインターネットで言っていることなのですが、コラム的な内容が面白いものもあるので、読んでみても面白いでしょう。

2023年12月26日 (火)

「ザイム真理教」(森永卓郎)

 今や巷間で言われるようになったザイム真理教。
 経済アナリストの森永卓郎さんがザイム真理教について書いた本です。
 卓郎さんは良く変なことを言って息子の経済アナリスト森永康平さんがコールセンターになっているようですが、今回は康平さんも応援しているようです。
 そんなカルトとも評されるザイム真理教はどんなことをしているか。
 けっこう大変なことをしています。
 以下、本書の要点をとめどなく書いてきます。

・インフレに火が付くと抑えられないというのがザイム真理教の教義だが、普通の先進国であれば中央銀行が利上げをすればどうにかなるし、実際に欧米ではインフレが収まりつつある。
・中央銀行が債務超過に陥ったら破綻するとザイム真理教は言うが、実際に債務超過に陥ったオーストラリア中央銀行は破綻しなかった。

 そしてザイム真理教の悪影響は次のとおり。
・消費税を5%に引き上げてから日本の実質賃金は低下した。ザイム真理教は他の理由をあげるが・・・おかげで、日本は今や実質的にほぼ無借金の状況にある。良かったねザイム真理教。
・1995年に世界のGDPの18%を占めていた日本が、今や6%。賃金は主要国中で最高に近かったのに今や最下位。
・ザイム真理教は、国民の税負担率が高いのに、教育にかける予算はOECDの最低レベル。
・2010年に四公六民だった国民負担率は、今や五公五民。江戸の末期的状況並みの酷さ。

 百姓と菜種は絞れば絞れるほど取れる。
 江戸時代の代官の言葉が財務官僚に重なります。
 国家公務員はかなり優遇されているのにね。

 政治家がザイム真理教に勝てない理由は以下のとおり。
・財務省は国税局を使って国会議員の脱税捜査を行わせることができる。
・財務省は森友問題を使って安倍元首相に増税緊縮予算を迫った。

 財務省を辛辣に批判している評論家の一人は確定申告で1円も経費を計上しないという。
 国税が怖いからです。

 マスコミは以下の体たらく。
・大手新聞社は政府からいい国有地を格安でもらっている。
・新聞は軽減税率を適用されいい目を見ている。
・あと財務省のレクチャーがないと難しい記事は書けない。
 
 ザイム真理教はサポーターの大手新聞社と富裕層、親衛隊の国税庁に支えられています。

 こんな感じですが、卓郎さんが原稿を大手出版社に持ち込んでも見向きもされなかったというのは、これを見ると良くわかります。出さないわ。
 この顛末は息子の康平さんも証言しています。
 卓郎さんの本でいっぱい儲けたのに、困った出版社たちですね。

 この他、ザイム真理教の気に入らないコメンテーターは、無害なアイドルやアイドルっぽい人に置換されていったみたいです。
 だからテレビがつまらなくなって視聴率が落ちたのですが、それは知ったことではないです。
 なお、卓郎さんはザイム真理教の邪魔になったんじゃなくて、いい加減なことを言うからじゃないかなと思います。康平さんもそう言ってるよ。

 なかなか癖のある本ですが、一読する価値はあると思います。
 ぜひ購入して読んでみてください。

2023年12月24日 (日)

「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.22、Lv.23」(聴猫芝居)

 2023年11月に第22巻、12月に最終巻の第23巻が発売になったライトノベル、ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?、終劇ですね。
 第21巻のあと続報が無かったので、最後が見れないかと思っていました。
 このライトノベル、本の名前が長いだけじゃなくて表紙の絵が特徴的で、レジに持っていくのに抵抗がある人も多かったのではないかと、いらない気を使ってしまいました。
 イラストのHisasiさん、すごいです。
 
 主人公ルシアンが、MMORPGのレジェンダリー・エイジを遊んでいて、好きになった女性キャラである猫姫に告白したところ、自分は中身男性だからと断られてしまします。
 それでネトゲには女の子はいないと若いルシアンはある意味挫折します。
 その後、プレイヤー同士のギルドであるアレイキャッツの仲間の一人である女性キャラのアコとひょんなことからゲーム内結婚をしますが、前のトラウマもあってルシアンは、アコの中身を男性だと確信していました。
 ところが、ある日ギルドメンバーでオフラインで会うことになりました。
 ルシアンは、メンバー全員が男だと思っていたのですが、なんとルシアン以外全員女の子、しかも同じ高校でした。
 つまり、中身男の子だと思っていたアコが、実は美少女だったのです。
 ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?、いいえ女の子でした。

 そんな感じで始まったこのシリーズ。
 ネットゲームあるあると高校生活あるあるをつづりながら、いろいろなイベントをこなしていきます。
 レジェンダリー・エイジとは言っていますが、実際はいろんなMMORPGのネタが溢れていて、知っている人ならにやりとする仕掛けが溢れていました。

 そんなレジェンダリー・エイジが終わりを迎えます。
 そんな中で繰り広げられる、今まで出会ったネットの友人たちとリアルの友人たちとの交流。
 相変わらずドタバタな展開ですが、なかなか心憎い仕掛けがあって面白かったですね。

 このネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?は、コミカライズやアニメ化もありました。
 アニメでは、猫姫さん役の南條愛乃さんがED主題歌も歌っていましたね。
 
 このシリーズも無事終わりました。
 作者の聴猫芝居さんお疲れさまでした。
 そしてありがとうございました。

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