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2017年12月16日 (土)

「アルスラーン戦記 16 天涯無限」(田中芳樹)

 第1巻の王都炎上は1986年8月。
 この第16巻の天涯無限は2017年12月。
 完結まで31年余、二つの元号と二つの世紀をまたぎました。
 さすがに元号を三つまたぐというのは避けられましたが。

 物語は終局に向かって進みます。
 パルスもその他の国も蛇王の軍も戦いの中で多くの名のある者、名もなき者を失います。
 最後の戦いの後に立ちすくむは僅かな者たちでした。
 戦いの中ほとんどの国土が荒廃し、王も失われた騒乱の中に放り出されます。
 その中に希望はあるのか、一つの戦記は終わり新たな物語の萌芽が見つかります。
 最後にギーブが作ったとされる四行詩で物語は終わります。

 まさに皆殺しの田中でした。
 予想通り数人しか残りませんでした。
 時々場面の転換が唐突に感じられるところがありました。
 それでもこの記載体は田中芳樹の味です。
 最後に向けて強引とも見える展開ですが、作者が狙っていた構図は明らかです。
 そしてパルスの一つの物語が終わり新たな物語が始まると同時に、アルスラーン戦記がどのようなものだったかを詩のように包んで彼方に消えてゆくのです。

 作者のモチベーションを心配する声もありましたが、アルスラーンに対する作者の愛はしっかりとありました。
 田中先生、お疲れ様でした。

2017年12月10日 (日)

「ゼロから始める魔法の書XI -獣と魔女の村づくり-」(虎走かける)

 第11巻は第二部ではなくて短編集です。
 傭兵の生まれ故郷の廃村で、ゼロと魔女が村人と暮らす物語。
 オムニバス形式で語られます。
 冒険時代の短編集も加えられています。

 第二部も楽しみにしていますよ!

2017年11月19日 (日)

「二十一世紀の人類像をさぐる」(梅棹忠夫)

 『文明の生態史観』などの著書で有名な、民族学、比較文明論で有名な梅棹先生の1980年前後の本です。
 だいたい今から30年から40年前の本で、21世紀のことを述べています。
 2017年の21世紀現在、だいたい梅棹先生のお話が当たっているのはすごいところ。
 地球は一体化しましたが、政治的統一の方向ではなくさらに民族間の紛争が激しくなるというのは、既にこのころから予測されていたようです。
 約200の国家に600以上の民族と2000以上の言語。
 世界が密接になればなるほどお互いの軋轢は厳しくなります。
 今世界各地で多発する民族紛争は予測されていたものともいえます。
 日本に関していうと、移民難民問題は外国から言われることが段々強くなることも予測されています。
 また、既に1970年代から産業界は安価な労働力として外国人労働者を欲してきていましたが、外国の惨状と日本産業界の見識のなさ、社会不安コストは政府と国民に押し付ける、が既に語られているのは特筆すべきことでしょう。
 昔の本ですが、面白かった。

2017年11月12日 (日)

「ARIA 完全版 The MASTERPIECE 7」(天野こずえ)

 マンホーム(地球)からアクア(火星)に来た水無灯里が先輩のアリシアと物語を紡ぎ始めます。
 灯里とアリシアが1巻と2巻の表紙。
 そのうち、同輩の半人前の藍華、その先輩の晃と物語を進めていきます。
 藍華と晃が3巻と4巻の表紙。
 そして、人見知りの見習いのアリス、その先輩の不思議な歌姫アテナが物語に加わります。
 アリスとアテナが5巻と6巻の表紙。

 ARIAカンパニーのアリシアとの2人の時間を大切に過ごし、
 見習い半人前の3人で、若い夢を追い求め、
 一人前3人組と合わせて6人で、大切な時間を歩んでいきます。

 灯里がネオ・ヴェネツィアでさまざまな人と、人ならざるものと心を通わせていく。
 そして灯里と出会った人が新しい物語に気が付いていく。
 丁寧に心の流れが、優しく、深く、鮮やかに描かれて行きます。

 第7巻では、成長した彼女たちがなんと美しく輝くことか。
 6巻までもこころ揺さぶられるものがありましたが、
 この7巻では感極まってしまいました。

 そして、時の流れは止められませんが、進んでいくことはできます。
 時の流れに悲しみを誘われることは避けられませんが、
 それにも増して、成長や新しい出会いが待っています。

 そして静かに時代は移り行く。
 7巻の表紙が未来を希望を予感させます。

 これほど感動する作品に出合えたのは幸運でした。
 ARIAの世界を伝えてくれたきりんちゃん、ありがとう。

ARIA 蒼のカーテンコール

2017年10月15日 (日)

「スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 4」(森田季節)

 スライム倒して300年~、いろいろ魅力的なキャラが出てきます。
 なお、主要メンバーは全員女性の模様。
 道場破りに来たドラゴン。
 倒しまくっていたはずのスライムの精霊。
 スタイル抜群の残念系エルフ。
 誤解が誤解を生んだ魔族の大物。
 最初のドラゴンのライバルドラゴン。
 女ヤンキーな幽霊。

 家族が増えたと思ったら、満を持して魔王登場。
 もちろん美少女。

 それ以降もいろんなキャラが出てきます。
 これだけ書くとなんじゃこりゃな設定なのですが、そこは森田季節。
 なんとも上手に料理しています。
 ゆるふわで読むのにちょうどいい小説。
 読んでいるとなんだか心地よい小説。

 そんな感じで4巻が出ています。
 そして次の5巻はドラマCD付きとか。
 来年1月です。
 声が付きましたか~。
 次はアニメ化かな?

 脳みそ空っぽにして読みたい人に。

2017年10月 9日 (月)

「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.15」(聴猫芝居)

 ネトゲの嫁も15巻目。
 修学旅行回です。
 実はルシアンはファーストキスの記憶がありません。
 当然のごとくルシアンの野望が展開します。
 野望というより、リベンジですね。
 ルシアンとアコを(生暖かく)見守るいつものメンバーが優しい。
 そして恒例のように、リアルでイベントがあるときはネットゲームLAでもイベントがあるのです。
 さあ、それぞれのイベントをクリアすることができるでしょうか。

 今回の犠牲者は微妙に猫姫さんかな。

2017年9月17日 (日)

「貨幣システムの世界史 <非対称性>をよむ」(黒田明伸)

 貨幣とは何か。
 貨幣と市場の複雑で多層的な世界を<非対称性>という概念を手がかりに読み解きます。
 序章で異なる種類の貨幣は一見相場で計算できるように見えるけれど実際には合算は無理だと述べています。通過の流通の仕方も一様ではないと。
 第一章ではマリア・テレジア銀貨がアフリカ地域で用いられてきた様相について。
 第二章では貨幣と世界史について。
 第三章では近世インドと中国の貨幣制度の複雑さについて。
 第四章ではその伝統中国の貨幣経済について。
 第五章ではその伝統中国の銅銭が東南アジアや日本でどのように扱われたかを。
 第六章では、伝統中国と近世日本の社会の差が貨幣の流動性にどのような差異として現れたかを。
 第七章で、近代の一国一通貨原則の浸透がどのような世界を作り出すかを、それぞれ述べています。

 マクロ経済学とかミクロ経済学とか、そういったものとは違った視点で面白い本でした。

2017年8月16日 (水)

「ゼロから始める魔法の書X -ゼロの傭兵<下>-」(虎走かける)

 ゼロによって獣堕ちから人間の姿に戻された傭兵。
 一方、傭兵を置いて魔女との対決に向かうゼロ。
 二人で始まった物語は多くの出会いを生み、それぞれの友が二人の偉業を助けます。
 いかにして二人が伝説となるか、ゼロと傭兵の物語が最終章に向かって流れゆきます。

 静かに熱く流れるファンタジーサーガです。
 あるいは人間賛歌といってもいいかもしれません。
 この作品を愛する人が多いのは嬉しいことです。

 この作品と作者のファンの人は最終段とあとがきに歓喜すると良いですよ。

2017年8月 6日 (日)

「スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 1」(森田季節)

 過労死で亡くなった女性が転生したのは異世界、不老長寿の特典をもらった彼女は今度こそスローライフを過ごすぞと心に決めたのでした。
 そして転生して300年、ふとしたきっかけでとんでもない強さになっていることが判明、道場破りやらドラゴンやら魔族やらが押し掛けるとんでもない生活に。
 彼女のスローライフはどこへ行くのか。

 かなりいい加減なナレーションで始めましたが、読んでいてストレスのない小説です。
 むしろ何かを期待する人には向いていないかと。
 漫画で言うと、例えば竹本泉みたいな。

 森田季節氏は「封神演戯」で初めて見ましたが、パロディー満載とはいえなかなか面白い作風の人だと思っていました。
 この作品も小説家になろうで見ていたのですが、イラスト見たさに本の方も買ってみました。
 他の作品も同時にかなりなスピードで書いているので、タフさに驚いています。
 現在3巻まで刊行されています。
 ドラマCDも決定していまし、そのうちアニメ化は確実な作品だと思います。

小説家になろうのサイトはこちら;
http://ncode.syosetu.com/n4483dj/

 脳みそ空っぽにして読みたい人に。

2017年7月29日 (土)

「ARIA 完全版 The MASTERPIECE 1」(天野こずえ)

 あまんちゅ!で有名な天野こずえ先生の作品。
 テラフォーミングによって水の惑星となったかつての火星。
 そこは今「アクア」と呼ばれています。
 そのアクアにかつてのヴェネツィアを模した水の都ネオ・ヴェネツィアがあります。
 そのネオ・ヴェネツィアにはゴンドラでの観光業を行う水先案内人(ウンディーネ)という職業があります。
 そのウンディーネを目指し、マンホーム(地球)からやってきた一人の少女、水無灯里。
 灯里が一人前のウンディーネを目指しながら、先輩と友達と周りの人と交流を深めていく物語です。

 優しい物語が広がります。
 このシリーズは全7巻で、今は6巻目まで出ています。
 まだ灯里も見習いから半人前に昇進したところです。
 最後がどうなるか知らないで読んでいますが、心に残る漫画です。

 早く7巻でないかな。

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